五月雨を集めてはやし最上川

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僕達はいつもの公園に移動した。 「凛ちゃんの事なら関係無いワケがない!」 と、言うに決まっているので隠さなかった。 「今から言う事は、嘘や妄想じゃあない。 本当の事だから、心して聞いて欲しい」 ゴクッという、唾を飲み込む音が 聞こえたような気がした。 「21日の休みの日に、僕が凛の部屋で 漫画を探すついでに見付けたんだが… どうやら、凛は羽生譲だったんだよ!」 「嘘!」と信じられない様子の アヤちゃんやウェンディだった。 僕が、凛の部屋を漁った事は言わない。 それは不自然だし、マナーに違反して 話が脱線してしまうからだ。 「僕の母さんも、凛が寝てから 凛と思われる誰かが、窓から外出した事を 知っていたし、凛に目を付けていた。 だが、どうやら凛は羽生と交換日記を していて、何らかの繋がりがあったし 僕はその夜に直接、凛の部屋で羽生の姿を 目撃しているから、まず間違いはない」 「…凛ちゃんは何故その事を 隠して居たの?」 アヤちゃんの疑問も当然だ。 「凛は、僕と同じように性別が 変わる変身系の<タレント>のようだが 凛は、その事を知らないようなんだ。 たまたま交換日記が出来ただけで 凛はまだ、自分が男に成れる事を 知らないみたいなんだ…」
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