109人が本棚に入れています
本棚に追加
◆10◆ 忍び寄る別れの魔の手
私は、気が付いていなかった。終わりが近づいていることに。
2人の誓いと決意さえ夢物語りになると・・・。
《 《
「月依さん。」
「千明社長。おはようございます。」
「おはよう。息子と直接話してみようと思ってるよ。」
会社で久しぶりに逢った社長からそう告げられたが2人の誓いと想いを確認した今では何も怖くなかった。
「そうですか。」
「君には、悪いがあの子は返して貰うよ。」
耳打ちしていなくなる。
「(私たちは、別れません。)」
心でそう返しながら見送った。
「若狭。」
「何?」
「瑠々が入院してる。」
突然の知らせだった。
「そう、それで?」
もう他人委になっていたので特にどうこうする気はなかった。
「病院に顔出してくれないか?」
「なんで?どっちの両親も居て倖せでしょう?」
下らない話しだと解り歩き出す。
「逢いたいって言ってるんだ。」
「今更逢って何話すの?普通の姉妹の関係は、築いてないのに。」
「でも、逢いたいって・・・・・・。」
「よくそんな話しを軽く出来るわね。」
最初のコメントを投稿しよう!