◆12◆ 終わりのハジマリ

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   「除籍が終わったの。これで、生物学上でしか姉妹じゃなくなったと言うことよ。 (本当は、そんな事ないけれど・・・気持ちを伝えないとこの子は理解しないし・・・)」 「・・・。」 「嬉しいでしょう。もう2度と邪魔されないのよ。」  凍り付く顔に無情な言葉を浴びせる。 「家族3人で倖せになりなさい。奪ったと思うなら、きちんと倖せになりなさい。私は、邪魔しないから。」  椅子から立ち上がる。 「さよなら、鈴村夫人。」  涙を流す妹に冷たく言い放ち病室を出る。 「お帰りですか?」 「お世話になります。」 「お気をつけて。」  ナースステーションで笑顔を向けて帰路に着く。  》 》  全てを断ち切るしかない。  未練など無い。ただ同情されたくないだけ・・・。  悲しいのは、私だ。  けして、哀れまれては・・・いけない。  《 《 「先生、お願いします。」  手術はせず緩和ケアを選んだ。 「これが信頼出来る緩和ケアの地方病院です。」  主治医は、渋々リストを出した。 「ありがとうございます。海の近くに行きます。」 「若狭さん、私では嫌ですか?」   
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