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「あ!それならカルボナーラが美味しいわよ!あたいの旦那が一番得意な料理だから!」 今日一番の笑顔貰いました! ん?だんな? 「やれやれ、メニューには入れてないんだがな。分かった俺の嫁に勝ったやつなんだろう?特別に出してやる」 …よめ? そのあと何か話し掛けられてはいたが全く耳には入ってこなかった。 数分間呆けていたらカルボナーラが完成した。 「…いただきます」 普通に美味い。 いや、とても美味い。 美味いものを食べると涙が出るんだね。 「不味かったか?」 男は心配そうに聞いてきた。 「いえ、とても、とても美味しいです。美味しすぎて涙が止まりません」 「泣くほど喜んでくれたやつはお前が初めてだ!おかわりいるか?酒も飲めるんだろ?何でも飲んでってくれ!」 「じゃあ、この店で一番度数の高い酒をくれ!」 そして宴は始まった。
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