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そろそろ出発の時間が近づいてきたので俺はアロハシャツに着替えてリビングへと向かう。
親父が俺の姿を見るなり
「ま、まさか!やっぱり旅行に着いてきたくなったんじゃないだろうな!?」
と、驚愕の表情で聞かれたので事情を説明した。
安堵の表情を浮かべられたので、家族からハブられている説が濃厚となりつつあった。
出発の時間になったのだろう家族たちは玄関へと向かっていった。
俺も当初の予定通り見送りに玄関まで行くと知らない男が立っていた。
ガイドさんかと思い挨拶をして両親を送り出そうとしたら妹がお守りと言って真っ赤な木刀を俺のベルトに差してきた。
普通、お守りを渡すのは俺だろうし木刀はお守りにはならないだろうとツッコミ所が満載だったかスルーした。
家族を送り出した俺は、家に1人きりになったことだし、早速、リビングでの自家発電に勤しもうかと思い、ベットの下にある宝物を取りに行こうとしたが、何故かガイドさんがまだ居たので声を掛けた。
「えっと、みんな行きましたよ?」
「そうだね。君は準備できたのかい?」
俺は旅行には行かないし、家族はもう旅立ってしまっている。
言っている意味が分からず聞き返そうとしたところで先に男が話しかけてきた。
「魔法使い徴兵制度にご協力ありがとうございます」
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