花火

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まずい!見とれていたのに気づいたのか? 今までも、 鋭い彼女のカンに焦ったことは何度もあった。 「ね~どこ観てたの~?」 今度は拗ねたような口ぶりで問い詰める優を見て、 何かが弾けとんだ。 優しく肩に手を掛けて、 こちらを向かせる。 急に神妙な表情になり、 何も言わずにじっと見つめている優に 向かって緊張しながら告白をした。 「好きだよ・・優」 花火の音が聞こえなくなり、 静寂の中で自分の心臓のドキドキ している音だけが響く。 顎に手を当て上に向けさせると、 瞳を閉じ素直に従ってくれる優。 ゆっくり顔を近づけていく。 軽く閉じられた唇に優しく触れる。
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