第1章

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夕飯の時間まで、宿内と庭を探索していた。 全18室しかない宿だから、宿泊客は多くなく、そのおかげか、時々すれ違ったり、目が合った時は、お互いに軽く笑顔で挨拶をしたり、どこから来られたのですか、どなたと来られたのですか、等ちょっとした会話もあった。 そのたびに母さんが、息子がプレゼントしてくれて、と言うので恥ずかしくて勘弁してほしい、それに・・・悔しいというか後ろめたい気分にもなる。 小さい子供を連れた家族を見かけた、おじいさん、おばあさんも一緒。 旦那さんは俺より、5つぐらい年上な感じ。 子供がこちらに気付き笑顔で手を振っている。 3人とも手を振り返す。 ゆうちゃんの小さい頃を思い出すわ、あんなに愛嬌はなかったがな、両親の俺の幼い頃の思い出話に、また恥ずかしくて勘弁してほしい思いになる。 ・・・俺は5年後くらいに、あんな家族連れになれてるのかな、両親をつれて。
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