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夕飯は3人でまた、お~!っと声を上げてしまった。
艶やかで貼りのあるお刺身、凛とした姿でカラッと揚げられた天ぷら、ふっくらなご飯、甘くてすっきりした日本酒。3人で酔いしれた。
「ほんともう極楽って感じね」
優しい声で母さんが話す。
「友達にお土産話するの楽しみだわ、ゆうちゃんからのプレゼントってのも大きいわね」
「そんな、こんなぐらいで」
「そんなことないわよ、ゆうちゃんから私たち2人のためにしてくれたことは最高のプレゼントよ」
「そっか」
照れ臭かったが、素直に嬉しかった。
「佑介、また3人で旅行するときはこんな豪華でなくても大丈夫だからな、まあ行けるならここがいいが」
「もうお父さんたら」
「はは、わかった。がんばってみるよ」
「今度は4人か5人でいきたいわね」
「え?どういうこと?」
「もちろん、ゆうちゃんの将来の奥さんと子供でしょ」
「あ~、良いなそれは、父さんもお願いしとくかな」
「そんな事言われてもな~」
「期待しているからね」
「そっか、うん、じゃあ期待してて」
「すごい美人を連れてきたらどうするかな~、あの小さい子を連れていた母親みたいな、まあ嬉しいがな」
「なんだよそれ」
「お父さん」
「おいおいこわいぞ、母さん」
3人で笑い合った。
こういうふうに誰かと楽しみを分かち合ったり、それに喜んだりすることは久しぶりだった。
両親を実家まで送り家路につく。
3DKの部屋をみわたす。
「ふー、まずは身の回りを整理しますか、その後は、引っ越しだな、3DKはひろすぎる。・・・それから、100000000円の見直しだな。俺には多すぎる」
そう呟いて、何だか気持ちが軽くなり、不思議な感覚に笑ってしまった。
明日からは何だか楽しそうな日々を過ごせそうな気がする。
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