第1章

4/6
前へ
/204ページ
次へ
あの、寝てるんでしょうか起きてるんでしょうか。 そしてそれは千鶴に対する嫌がらせでしょうか。 近づいても一向に顔を上げる気配のない男子にイライラを募らせながら 千鶴はその人の真正面に立った。 「あの、」 声を出してから気づく。 この人イヤホンしてるんだった、 何なのよもう! どうして誰もかれも千鶴の帰宅を邪魔すんのよっ。 あーーっ、とその場で地団太を踏みたくなる。 しょうがなく寝ていると思われるその人の肩を叩こうと 恐る恐る手を伸ばした。
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加