第二章

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「千鶴ちゃん、また明日ー」 「ばいばーい」 ホームルームが終わってから友達とそんな会話を交わす。 友達は大体部活、千鶴は帰宅部。 少なくとも、一緒の部活にしよう! なんて言い合う友達はいなかった。 別に友達がいないとかいじめられてるとかそういうことじゃない。 でも決して友達が多い方でもない。 一緒にお昼を食べる友達とか 好きな歌手の話でそこそこに盛り上がれる友達とか グループを組む時に誘ってくれる友達とか 休み時間に気が向いたら話しに来てくれる友達とか そんな子はそれなりにいる。 でも、その子たちも 千鶴がいなくても別に困りはしない、ただそれだけ。 千鶴よりも仲の良い友達がいて 千鶴はその中に入っていたり、 仲の良い友達が用事か何かでいない時に 一緒にいたりするだけ。
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