運命の手紙

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「弥生は生徒会役員じゃないだろ?」 賢也は眼鏡を中指で上げた。 「白凪さんが手伝ってくれると言ったからな。強制ではない」 賢也は弥生に目線を送り、それに気付いた弥生は二人の会話に割って入った。 「本当に私が手伝いたいから手伝ってるんだよ。それに私だって嫌な時には嫌って言えるから」 「そう言いながら、いつも苦労してばかりだろ?」 祐人は横に立った弥生を見ずに、賢也を見据えたまま弥生に言う。 弥生は事実を突き付けられ、黙り込んでしまった。 「弥生が自分よりも他人を優先する性格だって、賢也も知ってるだろ?」 二人のやり取りを眺めていた賢也は、再び中指で眼鏡を上げた。
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