第1章

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“ 一億円あったらどうする? ” 一度はこんな会話を家族や友達とした事があるのではないだろうか。 俺はそんな夢ある考えるだけで楽しくなってしまう話を親友の悠人と繰り広げていた。 「俺はさ、一億円あったらまず家買ってサウナルーム作って後は老後の為に貯金するな」 「悠人よ…もっと夢みようぜ 」 昔からジジ臭い発言が多かったが、やっぱり夢もジジ臭ぇな…。 「…なんだよ春樹、そう言うお前は一億円あったらどうすんだよっ」 拗ねたのか口を尖らせながら早く言えよと急かせてくる。 「俺は一億円どーんとカジノに注ぎ込んだぜっ!」 俺がそう自慢気に言えば態とらしい身振りでやれやれと突っ込んでくる。 「おいおい、注ぎ込んだじゃおかしいだろ」 「別に間違ってねぇよ」 「はっ? …何馬鹿みたいな事言ってんだよ、一億円なんて何処にあんだよ!」 「もうねぇよ、使ったからな」 「……妄想乙 」 「ばーか!妄想な訳ねぇだろうが!」 「じゃあ一億円なんて大金何処から出てきたんだよ!」 あらら。…悠人さん、めっちゃキレてらっしゃる… 「まぁ、落ち着けって!ちゃんと説明すっから」 「さっさと簡潔に分かりやすく説明しろよ!」 「…あい」 ここは大人しく従おう……悠人の顔が鬼の様だ…。
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