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サクラも核兵器解体は初めてではない。
「なら…… そんなに悪い手でもないんじゃない? 村田たちは核兵器をサクラちゃんが持っていると思って疑っていない……んだよね?」
宮村がサクラの傍まで駆け寄り、子供をあやすような口調でサクラの肩に手をかけた。
サクラは少し立ち直ったのか、頭をポンポンと叩きながら…… 長嘆と共に頷く。
「両端をパワー手袋で封印したから…… 海が放射能で汚染されることもないけど……」
「じゃあ結果OKや!! よし、これからのことはこれから考えよう!」
「あーあ…… こんな形じゃ……セシルや米国政府やユージから報奨金が出ないジャン」
「そんなもん…… このゲーム・クリアーしたら一人一億円もらえるやないけ!!」
「お前はアホか。あたしもユージもそのゲーム運営者ぶっ潰すンだから金なんかアテにするな! ……あ…… 5億ドルかぁ…… 確かにあたしらの財布には入りきれんわな」
「ごっ!?……5億ドルっ!?」今度は飛鳥が素っ頓狂な声を上げた。
「ドル!? お前っ……ええっ!? ……億って、アレ…… 1億円やないのか!?」
「アホかお前。あたしは米国人だゾ、基本はドルだい。第一、核兵器が一億円で買えるワケないダロ!? 100億円だ、馬鹿たれ。それも捨て値、実売価格は今なら500億円だって出す組織や国はあるゾイ」
「なんてこったぁぁぁぁーーーー!!! まぢでかぁぁぁーーーっ!!」
叫んだ飛鳥。今度は飛鳥が唖然と、消え去った宝がある南の海を眺める番だった……
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