プロローグ・ザボーダーライン

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多分 ウォル自身にも、自分の無力さに心底嘆いている事だろうと思う。 そして、“ツノツキ”が、ご丁寧にも“副官機”にねらい私は全機に対する通信回線を開き、とうとう腹をくくった。 「残存兵に告ぐ。残存機は全機退避。以後“シェルド07、キリエラ・セラー中尉”に作戦指揮権を委託する。以上」 私はシェルの脚部スクリューブースターから泡の雲を噴かせ、 “キリー”の機体に向かうツノツキに立ち塞がり、左腕部のランチャーの基部をツノツキの角の一撃を突き刺さらせ、 そのままEPケーブルをパージし、外された瞬時に勢いよくスクリューブースターにジェネレーターを回しツノツキを海底の奥底へと引きずり込もうとする。 『レン!!レニゼット・ゼーレフ!!!今救助に……』
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