番外編・彼女のなまえ

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初日にアタックしようと言っていたのは、 冗談じゃなかったのだ。 直彦さんはわたしを惹きつけつつ、一方で 彼女の猛攻を躱していたって事? あんな可愛い子に言い寄られても、直彦さんは わたしを選んでくれた。 そう思ったら嬉しくて、思わず彼に 抱き付いていた。 「……はな、これは誘われてると 思っていいのか?」 「えっ!?」 衝動に突き動かされるまま、彼をギュウっと 抱きしめていると、頭上から質問の言葉と 共に、腰に腕が回される。 「あの、直彦さん」 「はなからこんなに大胆なお誘いを受けるとは 思わなかったよ。それじゃあ、遠慮無く」 離れようとした身体しっかりと引き寄せられ、 耳元に寄せられた唇が、的確にわたしの敏感な 場所を探り当て、熱い息で刺激する。 「やっ……ん、だめ、直彦さん……」 「どうして?君が俺をそそのかしたんだぞ」 「そんな事、してません。……お願い……」 彼が唇で触れたまま話すものだから、会話すらも 刺激になって甘い痺れを引き起こす。
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