第1章

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身分違いの恋、最後は二人とも命を絶って、終わり。 悲しい恋なのに、決して飽きることの無い話。 繰り返し読み過ぎて、擦り切れてしまった表紙を隠す為に付けたカバーを指でなぞる。 ――どのくらいたっただろうか。 少し本から目を離すと垂れてくる髪の毛が煩わしい。 切ってしまいたい衝動に駆られるが、長い方が好きだと聞いてから伸ばし始めたことを思いだし、仕方無く、耳に掛ける。 .
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