第2章

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「あの、ユウさん。これは偶然ですか?」 立つユウの傍でルドアはしゃがみながら聞く。 「なにが?」 「運良く私達は電車の上に乗れたんでしょうか?」 「さあな」 ユウは片手に持つ折れた剣を腰の鞘に戻した。 「ユウさんは“カイノス”ですよね?」 「だったらなんだ?」 「いいんですか、カイノスではない私を助けて。同じカイノスから襲われますよ?」 心配そうにルドアはするが、ユウは不安げな表情をしていない。 「別に構わない。死んでもいい」 「それは駄目です!!」 ルドアは立ち上がり、ユウの手を両手で掴んだ。 「死んでは駄目です。もしもの時は逃げてください」 「……わかった」 呆れた顔をするユウをルドアは安心し、笑顔を向けた。 だが、すぐに悲し気な表情をし下に向く。 「すみません……すみません……。すぐに泣くのをやめますから……」 泣いているルドアに気をつかって、ユウは遠くの景色をじっと見ていた。
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