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「よぅデイダラちゃん」
飛段が教室のドアから顔を出す。周りはガヤガヤとしていてどうやらいつものようにバスケ部の仲間がいるようだ。
「あと赤砂先輩も。」
「飛段、悪いけどオイラ今日旦那とアイス買いに行くんだ、うん。先帰っててくれ」
「へーー…」
飛段がデイダラに楽しそうな顔をして呟く。
「デート?」
「っはぁ!?何言ってんだよ!うん!」
「…?」
サソリは全く話を聞いていなかったので何のこっちゃという状態。それでもデイダラの真っ赤な顔と飛段の面白そうな顔で何となく理解した。
「…ったく、くだらねぇ」
「ゲハハ!冗談だっての、あんま遅くなるなってリーダーが言ってたぜ、じゃあな!」
「分かった、うん」
デイダラが急いで帰りの支度をする。
「よっこいしょっと」
「お前はじじいか」
「だってこのホルンめっちゃ重いだろ!?うん」
「まだまだだな」
「んーどのアイスにしようかなーんー」
「先買ってろよ。俺他に買うもの買ってくから」
「うん、わかったぞ!」
サソリがそう言ってドリンクコーナーに行く。ふとレジを見るとデイダラの姿。サソリはガラス戸を開いて炭酸を選んだ。
「ありがとうございましたー」
店員の声を背に見せを出ると、誰かとデイダラの姿が。デイダラの表情を見る限り、面倒なことになったと思いながら近寄る。
「なんでだよ、うん」
「だから、おチビちゃんからぶつかってきたんでしょ?」
「オイラはチビじゃねぇ!」
「なんだよいい度胸だなぁ1人のくせして」
「俺の後輩がどうかしましたか」
「あ?お前こいつの先輩?」
「はい」
「あのな、こいつがぶつかって来たんだよ。なのにこいうは謝らないわけ。ちゃんと教育しないとダメだろ?」
「…」
サソリはデイダラをチラっと見る。デイダラは焦って反抗する。
「あのな旦那!こいつがオイラにぶつかってきたんだ、なのにこいうらオイラのせいにしてんだぜ、うん」
「あ?オイラてめぇ年上だぞ俺たちは。言葉使いおかしいんじゃねぇの?」
「お前らのことなんて敬ってねぇっつーの!」
「なんだと餓鬼もう一度言ってみろ」
「申し訳ありません、以後気をつけます」
「…っ旦那!」
「分かりのいい餓鬼じゃねぇか。金髪、てめぇもこいつを見習うんだな」
その男はサソリの肩を叩きながら言う。そして男たちは去っていった。
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