第1章

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ホールの前へ来ると、彰がゆっくりとホールのドアを開いた。 私と姉が一歩足を踏み入れたとたん パァァーーーン!!!! クラッカーの音がホールに響き渡る。 そして 『園長先生!お誕生日おめでとう!!!!』 子供たちの声が響き渡ったのだった。 びっくりした私は言葉が出なかった。 「俺が子供たちと計画したんだ。この施設、君の誕生日に設立したんだろう?ちょうど10年目になるって、先生たちから聞いたんだよ。」 彰の言葉に、私は目をパチクリさせる。 子供たちがニコニコと笑いながら 「園長先生、おめでとー!!」 と口々に私に祝いの言葉を投げかけてくる。 突然のことに言葉が出なかったが、それよりも先に涙があふれ出た。 「園長先生、泣いてるー?」 「園長先生、大丈夫ー?」 子供たちが心配そうに声をかけてくる。 「ふふっ。大丈夫よ、先生、嬉しくて…。皆の気持ちが嬉しくて、泣いてるの。」 私の言葉に子供たちは嬉しそうに笑う。 その笑顔が、私にとって希望そのものだった。 「みんな、ありがとう!!」 ここにいるのは私の家族。 かげがえのない、私の可愛い子供たち。 これからも、この先も、私はずっとこの家族を守っていこうと、そしてたくさんの愛情で包んでいこうと心に決めたのだった。 __END
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