~ 泥塗り合戦 ~

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何も言わずに杉浦所長の胸で泣き続けた私。 暫くして泣き止むと、 「・・・すっ、すみません・・・お茶くらい、入れます。」 泣きはらし、スッキリした私は、杉浦所長と共にエレベーターに乗り込んだ。 エレベーターが閉まった途端、杉浦所長に抱き締められ、唇を塞がれた。 私の腰を強く引き寄せる右手、背中から頭を支える大きな左手。 杉浦所長の厚い唇が少し動き、舌が歯列を舐める。 くすぐったさと、恥ずかしさで、酔いが冷めたはずの脳内が揺すぶられる。 何も考えられず、頭の中が真っ白になっていく・・・。 抵抗することも出来ず、ただ、私の口内を行き来する暖かい感触を受け入れていた。 エレベーターが、私の部屋のある6階に止まる。 漸く私の唇を解放した杉浦所長が私に背を向け言 う。 「続けていい? 嫌なら帰るけど・・・」
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