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「食欲ないの?もっと食べなきゃダメだよ…。今日だって残業するつもりなんでしょ?そんなんじゃまた倒れちゃうよ!」
「……大丈夫だよ。最近不摂生してたから、このくらいでちょうどいいんだってば。あ、もうこんな時間!休んでた分もしっかり働かなきゃね!!」
心配そうな菜津美を振り切って、広報に戻る。
デスクに置いたままだった携帯がメール着信のランプを点滅させていたのに気付いて、確認してみる。
……佐伯主任からだ。
『ちゃんと食べてるか?残業無理すんなよ。今度の土日に部長と出張に行く事になった。また週末会えなくてごめん。今夜電話する』
週末、今度は主任が出張になったんだ…。
会えなくなって残念……というより、ホッとしてるなんてね。
ちゃんと話さないといけないってことくらい解ってるけど、なんだか真相を知るのが怖い……。
そして、主任が出張でいない週末に、更なる刺客が私の前に姿を現す事になるなんて。
この時の私には考えも及ばないことだった。
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