35人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
菜津美、幸せそうだな。
「イチにぃはきっと菜津美のことを幸せにしてくれるよ。だから、イチにぃのことも幸せにしてあげて。結婚してもずっと私の親友でいてね…菜津美」
ちょっと驚いたように私を見て固まってたけど、すぐに笑顔が溢れた。
「勿論だよ!まひろから親友なんて言ってもらえるなんて、幸せ」
「いやいや、菜津美を幸せにできるのは、イチにぃだけだから!」
「いやいやいやいや、まひろにも幸せにしてもらうから!!」
「そんなこと言ったら、イチにぃから略奪………」
あ、NGワード。
急にトーンダウンした私を不思議そうに見てる菜津美。
「やっぱり体調のせいだけじゃないのね。佐伯主任とちゃんと話してる?」
「部署が離れてから、すれ違いが続いてるかも……」
多分、それだけじゃない。
あの電話の件があってから、心のどこかで主任のことを拒否してる。
嫌いになったわけじゃない。
だけど……不信感が否めない。
最初のコメントを投稿しよう!