第1章

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久々に会えたあの人は、相変わらず見上げなくてはならないほどに大きくて。 そしてきっと、心も大きくなっていて、私は一年前よりもっと上を向いてしまっていたんだろう。 「また今度」 と言ったら 「また今度」 とすぐに言葉が返ってきて、安堵した。 やはりあの人は大人だ。 あのことはもう、なかったことのように振る舞っている。 周りの人は、何があったかなんて、誰も知らない。
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