~・万金・~

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「しかし、ブルー。そんなやつが本当にいるのか?よく黄色系統のものを“ゴールデン”某と呼ぶだろう。その類いなんじゃないか?」 調子の悪い電球をまわしながら、グリーンは信じられないと肩をすくめる。 「信じないのは無理はない。見つけたら一億円の報奨金が貰えるなんて、うまい話だよな」 「だが本当に見つけることができれば、軍資金として我が軍団は潤い、活躍の場がぐんと広がる」 レッドの言葉に全員が頷く。 「黄金のサソリ……世界に一匹か」 「ああ。現在、来日中の王の側近がインタビューで話していたが、砂漠地帯のその王国では、黄金のサソリのおかげで油田を発見し、そのうえ適度に雨が降るようになって水も豊富になり、今までできなかった農耕までも盛んになってきたらしい」 「『太陽神の使いだ』と、現地では毎日民衆が朝夕に拝みに来ては手を合わせていると聞いた。現在母国では王宮に民衆が詰めかけ大混乱になっているらしい」 「神の使いだと信じられているんだから無理はない。万が一にもこのまま行方不明なんてことになったら……暴動が起きたり、場合によっては日本政府にまで責任追求されるかもしれん。首相官邸でのことだからな」
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