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「この子は海山 葵(みやま あおい)さん。あなたの同級生だったそうですよ」
看護士の言葉に葵は弱々しく頷く。
僕は看護士の言葉に驚きを隠せなかった。
葵は確かに同級生だ。小学生のときから中学の時までずっとクラスが同じで淡い恋心も抱いていた。
記憶の中の葵は活発で明るい女の子で、病気とは無縁のような子どもだった。
実際、小学校で皆勤賞をもらっていたので健康だったのは確かだろう。
けれど、目の前にいる葵は余りにも生命力が薄く、僕は彼女を葵だと信じたくなかった。
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