第二章 一日目

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「…う?ねぇ…美海!」 ハッと我にかえると雨依が心配そうに私の、顔を見ていた。 「大丈夫か?」 「顔色悪いよ美海…」 「ヘーキ。八年まえのこと思い出してた。」 「あぁ、あんたが青を素直に好きになれない原因ね~」 「雨依!言わないでよ~」 「素直になれよ美海」 「仁まで~?」 「青はさ、きっとまだ心の中で傷付いてる。」 「アイツが?」 「美海。少しは青に素直になれよ」 「無理無理」 「仕方ないなぁ~。じゃあさ、実際青くんにキスされてどんな気持ち?」 「んー。」 嬉しかったって言えば嬉しかったんだよな~ 「美海。嬉しいの?嬉しくないの?」 「えーと。」 黙っていると、屋上だから寒い風が吹く。 「寒いー」 「こらっ、スルーするな!」 バシッと背中を雨依にはたかれた。 「嬉しかったかな…。微妙…」 「そう。」 「うん」
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