第1章 カプセル

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俺は暁来斗。趣味はゲーム。まあどこにでもいそうなごく普通の高校生だ。普通についてはいろいろ定義があるだろうが、気にしないでくれ。成績平凡って意味だ。運動能力もそんなに高くはない。 そんな俺の趣味はゲームだ。割と普通だろうけどな。好きなジャンルはRPG。熱いストーリーが大好物。やりこみ要素があるのも○。後はネトゲーも好きだな。 今、俺はネットの掲示板でとあるゲーム--というか新しいインターフェースに関する情報を仕入れている。そのインターフェースの名前はカプセル。文字通り、人の体をすっぽりと覆ってしまう巨大な媒体だ。安直な名前だがこれは仮名称らしいので商品化したら名称は変わるらしい。 このカプセルが実現したのはVRワールド。長らく研究されてきた成果だそうだ。小型化はまだ難しくらしく、巨体なのは仕方ない。 このカプセルについて上がっている話題はいくつかある。その中でも注目株を例に挙げてみよう。 --集会する場所をネット上に出来る。 --新しい医療技術として活用できる。 --今までにない教育技術として使える。 そしてなにより俺の心を揺さぶったのがこの一文だ。 --VRMMORPGが作れる。 一ゲーマーとしてこれは見逃せなかった。だからこそ、カプセルにこの上ない興味を惹かれたのだ。
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