第1章 カプセル

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やがて人一人が寝られる装置がいくつも並んだ部屋へと通される。この装置がカプセルなのだろう。その中で寝るように指示を受ける。指示通り中のベット--と思われる場所で横になると、その寝心地のよさに驚く。 その間に係りの人は色々とセッティングを行っていく。どうやらただ寝るだけではだめなようだ。まだまだ実用段階には遠いのだろう。 「体を楽にしてください。試験を開始します」 そんな言葉と同時にカプセルの蓋が降りてくる。そのため俺は外に出られなくなってしまったようだ。なんでも、まだ完全に四肢の動きを抑制できないらしく、VRワールドで動いた際に一緒に動いて怪我をしてしまうのを防ぐためらしい。 「それでは--ご武運を」 --そんな言葉と共にカプセルが起動する。なんでそんな言葉をかけられんの?という疑問が浮かぶと同時に俺の意識は闇に閉ざされた--。
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