甘い罠

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「あんまりかわいいことすんなって。マジで我慢できなくなる」 「かわいいこと、した?」 「した」 今度は大きめの息を吐いた晴希さん。 「無自覚って、本当にこえーわ」 「……」 「玲夢相手だったら、俺、何度でも罠にかかっちまう」 「罠?」 「ん。ほら、初めて出会ったときみたいにさ」 初めて出会ったとき……。 それって、あたしの記憶がないあれのことだよね? 晴希さんのことはよく知ってはいたけれど、初めて接触したのはあたしが失恋して酔い潰れたときだった。 そんなあたしを晴希さんは連れて帰ってくれたんだけれど。 そのときに晴希さんと肌を重ねてしまったんだ。
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