16 罪には罰を、謎には答を

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「――リコ先輩。復讐のためとはいえ、どうして見つかるリスクを冒してまで生首を晒したんですか? それにあの予告状だって――」 「見つかった方がよかった」  リコ先輩は顔を上げて私を見つめ、きっぱりと言う。  ――その頬を、涙が伝った。 「あの晒し首と予告状は、強盗犯達への脅しの意味もあったけど……わざと証拠を増やして捕まることになったとしても、それはそれでよかったの。それ以上罪を重ねないで済むんだから――」  リコ先輩は震える声でそう告白し、再びうなだれた。  ……これで、やっと事件は終わったのだ。 「――以上で、真相解明は終わりです」  私はみんなに向かって終わりを告げた。  ――と、その時リコ先輩が下を向いたまま呟く。 「……無様なものね。死に損なった上、正体まで暴かれて……姿なき殺人鬼も、明るい所に引きずり出されれば、しょせん醜態をさらすだけの化け物にすぎないわね……」
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