ご挨拶はお早めに。

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二人と別れて暫くして、小児科の診療時間が終わった頃、市がやって来た。 市「お待たせしてすみません。赤羽です。」 時「やぁ市さん。久しぶりー。」 馨「お久しぶりです。」 市「」 流石の市も双子の姿を見て、言葉を失う。 蛍(…何したんだ二人とも…。) 時「市さん呼べばわんこと緑さんの所にも行きやすいかなーって思ったんですよ。」 馨「と言うわけで。」 双子「「案内、よろしくお願いします。」」 市「………此方です。」 時雨の眼の笑っていない笑顔に気圧された市は、少し俯き気味に馨達を案内した。 コンコン 市「……緑先生、市です。」 緑「はいどうぞー。」 市「失礼します。……っ!?」 蛍「ちょっ!?」 市が診察室の扉を開くと、見える二人の男性の顔。 ある男性の笑顔を見た瞬間、双子は市の脇をすり抜けて飛び込んだ。 馨「お久しぶりです緑さん。」 時「俺達、引っ越してきたんです、と言うわけで。」 双子「「ご挨拶に来まし(藤「ぅわぁぁぁ!?駄目っスよ!?」離せッ!!」」 ドッ 蛍「藤本さぁぁぁん!!」 学生鞄から各々デザートイーグルを取り出し緑に向けた双子を、素早く藤本が抱える。 双子は身体を捻り、藤本の腹に撃ち込んだ。 藤「いってぇぇぇぇえ!?」 緑「あらら、ふじもん大丈夫ー?…おっと、」 ピシュッ ボムッ 藤本から解放された双子は緑に向かって1発ずつ撃つ。 が、緑は横に避け、弾は後ろにあったパンダのぬいぐるみに当たった。 緑「……サイレンサーまで着けて…ご挨拶、だよね?」 馨「"ご挨拶"ですよ?」 時「やだなぁ先生。……只の挨拶で終わると思ってました?」 市「っ!!」 緑「っ…はは…相変わらずの殺気だね…。」 一連の出来事を見て、蛍は思った。 双子と緑さんを会わせてはいけない…!!!!(周りの為に…!!) と。 緑「馨君と時雨君だっけ?取り敢えず、仕舞おっか。」 サバゲーを日常に持ち出すのは良くないよ、といつぞや聞いた言葉を双子に投げ掛ける緑。 馨は小さく舌打ちをして仕舞ったが、時雨は構えたままだ。 緑「……時雨君は俺が嫌い?」 時「大嫌いですよ腹黒リコン小児科医?」 藤「腹黒リコン!?」 馨「シグ…落ち着けよ。問題起こしたらゲームできなくなる。」 時雨の㌔㍉コン発言はさておき、馨の言葉に蛍は耳を疑った。
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