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それは、突然起こった。
馨「………シグ。」
時「どうしたの?」
馨「金が、無い。」
時「え?(;・∀・)」
馨「金が、無い。」
時「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
双子、手持ちがなくなりました。
時「え、何で、は?」
馨「昨日の、フィールド貸し切り代金で。」
時「………おっふ…。」
二人は学生。
親はいないが一応親戚からのささやかなお小遣いがあったため、暮らしていけたのだが。
サバゲーフィールド貸し切りはかなりの痛手だった。
お財布から札が飛んでった。
馨「………まさかあんな高いとは。」
時「本当、サバゲーとなると思慮が足りなくなるよね、俺達。」
馨「次の小遣い日は……………2週間後。」
時「…死ぬね。飢え死ぬ。」
双子は考える。
この最大の危機を乗り越える最善策を。
そして、
Prrrr Prrrr
ガチャ
時「あ、ウサギさん?」
宇[時雨か。久し振りだな。]
サバゲーショップECHIZENの店主である宇佐木に電話をかけた。
有名で顔の広い彼ならばいいバイトの1つや2つ、と考えたのだ。
時「お久し振りですー。で、本題に入りますねー。」
宇[…………バイトか。]
時「さっすがウサギさん。わかってらっしゃるー♪」
宇[…なら、星白病院の近くにサバゲーができるメイド喫茶があってな。そこはどうだ?]
時雨が馨に伝えると、馨は背に腹は代えられないしと承諾した。
時「馨からオッケー出たんでそこで!!じゃあ、行ってみますねー。」
宇[一応俺からも連絡いれるからな。そうすりゃ直ぐにでも出来るだろうよ。]
時「わーっい、ありがとうございます。ウサギさんマジ大好きですよ♪」
宇[野郎に言われても嬉しくはねぇな。じゃ、頑張れよ。]
ピッ
電話を切る、と同時に双子の目はサバゲーの時と同じ、戦場を駆ける戦士の目に変わった。
馨「シグ、これはアルバイトか?」
時「否、戦争に決まってんじゃん。」
馨「そう。だから……」
狩るんだ。
勝ち取るんだ。
金を。
一連をキメ顔で言い切った双子。
まぁ、簡潔に言えば、双子は少なからず守銭奴なのだ。
かくして、双子の金稼ぎサバイバルが始まったのだった。
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