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客「あ、すいませーん。」
馨「はい。ご注文はお決まりですか?お嬢様方。」
客「あ、はい、えっと…この、オムライス4つ…お願いします///」
馨「かしこまりました。只今お持ち致しますね。」ニコッ
馨がテーブルから離れると、女の子の集団から小さな悲鳴が上がった。
皆一様に顔を赤くし、興奮している。
馨「オムライス4つ、お願いします。」
コック「はーい。4つね。」
厨房にオーダーを告げると、すぐに出来上がってきた。
コック「はいお待ちどお。」
馨「ありがとうございます。」
馨は側にあったカートにオムライスを乗せると、彼女達の元へと向かう。
その動作の一つ一つが、周りの視線を馨へと向けさせた。
馨「お待たせいたしました。オムライス4つになります。では…失礼。」
シュパパパパパ…
馨「……では、どうぞ。」
客「「「……わぁ…。」」」
ケチャップを持った馨の手が残像を残して素早く動き、オムライスに見事な絵を描いた。
それらはデフォルメされた猫や犬等の可愛い動物達。
女の子達は思わず写真を撮った。
馨、完璧である。
時(馨流石だなぁ…俺も負けてらんないよね!!)
客「すいませーん。」
時「はーい♪」
客「あれ、新しいメイドさん?」
時「はい!!私、時音っていいます♪よろしくお願いしますね、ご主人様♥」
常連らしき男性客にニコニコと自己紹介をする時雨。
その可愛らしさに男性客は少し顔を赤らめた。
客「君可愛いね。…君のオススメのデザートって何かな?」
時「ありがとうございます♪そうですね…私のオススメは…」
時雨は指をメニューになぞらせると、1つのケーキを指差した。
時「私、フルーツタルト大好きなんです!!…いかがでしょう?」
客「へぇ…フルーツタルトかぁ…。じゃあ、これ頂こうかな。」
時「ホントですか!?ありがとうございますっ!!では、すぐお持ちしますね♪」
時雨が厨房に注文を伝えると、3分程でフルーツタルトは出来上がった。
コック「はいフルーツタルトね。」
時「ありがとうございます…っとと…。」
時雨は女の子の集団にキャアキャア言われている馨を横目で見つつ、先程の男性客のテーブルへ向かった。
時「お待たせいたしました♪フルーツタルトになります。」
客「ありがとう。ところで時音ちゃんって彼処の執事さんの妹だったり?」
時「あ、はいっ。私の自慢の兄です♪カッコいいですよね…。」
客「やっぱり。素敵なお兄さんだね。」
時「ありがとうございます♪では、楽しんでくださいねっ!!」
時雨はスカートをふわりと翻し、トコトコと馨の元へ向かった。
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