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時「けーいっ、どうしたの?」
馨「シ……時音、少しいいですか?」
時「?……あぁ、なるほど。うん、いいよ。」
時雨は馨の視線が一瞬向いた先、"黒いパーカーのフードを深く被った男性客"を見て、目を細めた。
メイド「ん?どうした?」
馨「すみません。少しだけ、任せていいですか?……そこのフードのお客様に用がありまして。(ボソッ」
メイド「フードの…わかった、任せろ。」
双子「「ありがとうございます。」」
双子はメイドにペコリと礼をし、男性客の元へ向かった。
馨「…お水のお代わりはいかがですか?細川春樹様。」
春樹「っっ!?…オマエ…。」
時「わぁ怖い。そんな睨まないでくださいよ。」
馨「私達はただ、緑永将が嫌いなだけですから。貴方には何も関与はしません。ただの挨拶ですよ。」ニッコリ
黒いパーカーの男性、"細川春樹"。
元トイ☆ガンガンのメンバーで、何だかんだ今もサバゲーを続けているらしい。
彼はあぁそうかよ、と双子を睨んでいた目を手持ちの新聞へと戻した。
馨「…突然失礼致しました。では、ごゆっくり。」
時「今度、SCAR見せてくださいね♪」
春樹「………………。」
コイツらは何処まで知っているのか、と嫌疑の目を向ける春樹のテーブルを双子はニコリと笑って去った。
時「……ねぇ馨、トイ☆ガンガン、春樹さん復帰すると思う?」
馨「さぁ…。只、蛍は黙ってなさそうだね。多分雪村さんから聞いてるだろうし。」
時「なるほど確かに。」
空いたテーブルを二人で手際よく片付ける双子。
そのコンビネーションの良さは、流石双子、といったところだった。
午後1時頃。
カランカラン。
時「お帰りなさいませ、ご主人さ…!?」
馨「時音?どうしまし…た…!?」
扉を開け入ってきたその人に、双子は声を失った。
緑「……もしかして、馨君?」
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