プロローグ

2/4
前へ
/23ページ
次へ
パァンッ 「ヒット!!」 駆ける。駆ける。撃つ。 ヘカートの音が聞こえない。 駆ける。駆ける。駆ける。 森を駆ける白銀の人影は、一人の青年の前で足を止めた。 白い軍服に、ウィンチェスターを2丁構えたその青年の足元には、 「…ぅ……け、い……?」 大切な、弟。 瞬間、白銀が、ブレた。 ガッ!!!!! 「っ!!」 「変わらないな…下衆野郎…」 「……君達二人といい、さっきの特攻君といい…俺にあったことがあるのかな?」 「…………馨は、お前を許さない。だから…」 ザッ 「っ!?」 パァンッ 「死んでくれ。」ニッコリ 綺麗に、だが狂気的に笑った白銀は、その深紅の双貌から溢れ出る殺気を隠そうとしなかった。 「…………ヒット。」 「……こんなのじゃない。」 「!!!??」 「お前は馨と初めて戦う。でも馨はお前を知り尽くしている。だからこれはフェアじゃない。」 だから… と白銀は1回転して、言った。 「もう1度、僕達と殺し合いしましょうか。」 "青い"瞳を細めた白銀は、呆然と自分を見つめる青年に自らの銀の銃を、デザートイーグルを見せつけた。 「僕は……死神。白亜の死神です。……さぁ、楽しい遊戯-ゲーム-を始めましょう…?」 これが、TGCに彗星の如く現れた若い少年3人のチーム、ALBIONの初記録であった。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加