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「時雨ー、またなー。」
「倖乃木さん、また色々教えてね。」
放課後。
"ご挨拶"に行くために足早に帰ろうとする双子へたくさんの声が掛けられた。
鼎「倖乃木ツインズ、割と馴染めたみたいね、蛍。」
蛍「………………。」
鼎「蛍?」
蛍「…やっぱり行ってくる。」
ガタッ
鼎「えっ、ちょっと!?蛍!?」
双子の出ていった後を見つめて何かを考えていた蛍は、追いかける様に出ていった。
<星白病院>
時「すいませんお姉さん、ここに赤羽市っていう看護師さんいませんか?」
「赤羽さんですか?お呼びします。」
馨「お願いします。」
星白病院に着いた双子は、まず市から探す様で、ナースステーションにいた。
少し時間がかかる、と告げられた双子は待合室で待つことにした。
蛍「時雨!!馨!!」
馨「蛍。」
時「追っかけてきたの?」
蛍「流石に気になって見に来たんだ。緑さんとは知り合いだし…。」
時「へぇ……でも、蛍?」
追いかけてきた蛍に話し掛けられ一瞬驚いた双子は、少し考え、微笑んだ。
先程と同じく眼が一切笑っていないが。
蛍は周りの温度がいくらか下がったのを感じた。
双子「「邪魔だけはしないで、ね?」」
蛍「っ!!!!……わかってる。」
?「…あれ、立花君?」
?「おぉ、蛍。何してんだ?」
そこへかかる聞き覚えのある声。
いるはずのないその声に蛍は弾かれたように振り返った。
蛍「松岡さんに雪村さん!?此処で何してるのですか!?」
馨「…トイ☆ガンガン勢揃いだよシグ。」
時「俺達運良いよねー。」
そこにいたのは蛍以外のトイ☆ガンガンのメンバーである松岡正宗と雪村透。
偶然にしては出来すぎているこの状況に、馨は無表情なれど楽し気に、時雨はほくそ笑んだ。
雪「何でって…まっつんが馬鹿やって階段から落ちたんだよ…。」
蛍「……松岡さん何やったのですか。」
松「いや!!疚しい事はしてねぇぞ!?ちょっとゆっきーとのゲームがヒートアップしただけで…」
時「ゲームってサバゲーですよね?」
馨「トイ☆ガンガンの松岡さん。」
ひょこっと、蛍の後ろから話に入ってきた双子に、松岡は仰け反った。
松「ぅお!?ってお前ら、ALBIONの双子じゃねぇか。」
雪「ほんとだ。立花君と何してんの?」
時「やだなぁ、蛍は追いかけてきたんですよ?俺達は緑さんに"ご挨拶"しにきただけでーす。」
馨「です。僕は倖乃木馨。此方は時雨。月城荘200号室に住むことになるので、よろしくお願いします。」
勿論この後二人の絶叫で看護師に怒られたのは言うまでもない。
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