第1章

2/30
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
休み明け 眠い目を擦りながら起き上がり、カーテン越しに見る外がいつもより暗い。 嫌な予感にカーテンを開けると、厚い雲のせいでいつもより外が暗く、よく見ると小雨が降っていた。 「…雨だ。 はぁー、やだな。」 朝から一気に憂鬱になる。 雨はキライだ。傘をさして歩くのも面倒だし、電車の中で濡れた傘は邪魔だ。 暗いせいか目覚めも悪く眠気が取れない。 いつもの母のボヤきとも小言ともつかない話を遣り過ごし、 「弁当ありがと、行ってきまーす。」 一応、感謝の言葉を一言添えて家を出た。 起きた時より雨足が強くなっていて、玄関を出るなり大きなため息が出た。 「はぁー、ますます強くなってる。」 そう言えば台風来てるんだっけ? 確かまだ沖縄の下あたりだったと思うけど、秋雨前線を刺激して雨が続くと昨夜の天気予報で言ってたのを思い出した。 まだ今日は風が吹いてないだけましだけど、これから風も強くなりそうだ。 これ以上雨足が強くならないことを願いながら、駅に向かった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!