◇13◇ 愛の居場所

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   「いいえ。お義母さんはどうされました?お義父さんに何か?」 「ああ、知らないんだったわね。」  少し表情が曇る。 「どうしたんです?」 「瑠々ちゃんが妊娠中毒でね。」 「危ないんですか?」 「ふふ、離れていても姉妹ね。」  柔らかな笑顔にハッとした。無意識でも〝心配〟していた。 「自然分娩は、難しいらしの。」 「じゃあ、帝王切開・・・・・・ですか?」 「そうなるわね。心配で・・・・・・私も弦を流産しかけて早産で生んだから。」  不安そうに語る人に慰めの励ましの言葉も出なかった。  自分は、独りで死に逝く身。母親にもならず。しかし今は、母親に無事させてあげたいと言う思いを持った人が目の前に居る。全く自分とは、正反対の立ち位置にいる人が異世界の住人に見えた。 「ごめんなさい。こんな話し月依ちゃんにするなんて。」 「いいえ。いつもあの子を支えてくれてありがとうございます。私は、立ち会えませんが宜しくお願いします。」  気遣ってくれる人の手を握り笑顔を向ける。 「ええ、任せて。きっと元気な子が生まれるわ。」 「はい・・・。」   
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