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あの日をかなり前から計画していたと思われる証言も院内外から寄せられた。
院内学級の先生をしてくれ気付くと白い折り紙を刻んでいたという。そして、睡眠薬の内服を一切止めたこと。
これは、市販薬が効きやすくする為だと思われた。
ワインは、わざわざ自分の生まれ年の1級品をセレクトして買っていた。
〝退院祝い〟と嬉しそうに購入して行ったとショップの店員が証言してくれている。
こうして着実にケリをつける段取りを1人もくもくと進めていたのだ。
喪主を務めると言い葬儀社に〝婚約者〟と名乗り執り行ったのは、燵夜だった。
「燵夜・・・」
「マスター。」
悲しい再会となってしまった。
「大丈夫か?」
「俺、間違ってました。身を引いたら守れるんだって・・・自己満足、ですよね。」
涙が零れる。
「それは、お互い様だろう。月依も病気を知ってお前の申し出を受け入れた。月依は、笑ってたんだろう?よかったな。」
「え・・・?」
「俺は、気付くのが遅くて死に目にも逢えなかった。」
「マスター・・・?」
「驚くほどに、月依にソックリだった。」
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