◆16◆ 雪の日に祝福を・・・。

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   「マスターの大切な人?」 「ああ、手を握っていないって思っていたのは・・・俺だけだった。燵夜。」 「はい。」 「この想いは、枯れない。フとしたときに水が与えられて花が咲くんだ・・・・・・綺麗で残酷な花が。」 「今も、咲きますか?」 「ああ。もう一生咲き誇るだろう・・・俺が朽ちるその日まで。だから、付き合い方を覚えろ。咲いても引きずられずに愛<メ>でれるように。」 「はい・・・。」 「納骨は、どうするんだ?実家には、頼めんだろう。」 「どこか、静かに眠れる共同の墓地を探そうかと思います。」 「そうか。それならいい所を知っている。」 「燵夜くん。あ、マスター・・・・・・」  やって来た男に笑顔を向ける。 「墓地の件で話しがあるみたいだ。」 「悠葵さん、そのことなんですけど・・・」  2人は、今までの話しをした。  》 》  どこまで引き返したなら間違わなかったのだろうか。  なぜ、彼女の言葉を疑わなかったのだろうか。  〝棄ててくれ〟と頼んだあの日がフラッシュバックする。  彼女の大嫌いな雪が名残惜しそうに降っていた。   
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