第1章

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今日も何時もどおり剣の師であり兄でもあるガロン・ルグランと修行をしていた。何時もどおり双子の妹のカリンと執事兼親替わりのティエラが「マリアちゃん、お姉ちゃん頑張れ」と応援してくれていた。そんな時にいきなり空から真っ黒な羽が数枚落ちてきて、びっくりして上を見ると。 見たことのない生物(?)が空を舞っていた。体は普通の人間なのだがその背中についた黒い羽が人とは違うことを示していた。兄様とカリンとティエラが戦闘態勢に入って構えていると。空から降りてきて。私達の前に降り立った。ティエラが僕を後ろの方にやった。「下がってマリアちゃん、悪い予感がする」そしてガロンが「何の用事だ」と睨みながら言った。見たことのない生物(?)の真ん中にたっていた生物(?)が 「俺はシュヴァルツ・レーヴェ で、右の仏教面のがグレン・レーヴェで左のちっこいのがレイン・レーヴェって言うんだ。まあ。見りゃわかるとは思うが俺たちは魔族だ、今回の用事はマリアあんたを迎えに来ただけだ。ついてきてくれないか?」と言った。私は「私ですの?」とびっくりして言うとシュヴァルツは「さあ。俺たちもクエストをするためだけにあんたを迎えに来ただけだから。なんであんたなのかは俺達も知らないんだよ」と困ったように言った。そしてシュヴァルツがティエラを見つめて「あんたも魔族ならわかるだろ?鉄の掟を破ったやつの末路は」その問に対してティエラは「僕がそれをまだ知らなくて、鉄の掟に触れてしまって殺されそうになった時に僕の仲間は命を賭けて僕を守ってくれて、人間界に逃がしてくれた。分かるけど、僕にとってマリアちゃんは大事な人なんだ。」とシュヴァルツ達魔族を見つめると。 シュヴァルツが「いいよ。俺達も元々魔界から逃げるためにこのクエストを受けたんだ。人間界に出れるクエストなんて。早々ないからな」と言って。地面に座り込んだ。兄様とカリンとティエラがポカンとしていた。私は「じゃあ。私はどこにも行かないの?」 シュヴァルツが「そうだな。良ければ俺たちをここで雇ってくれないか、難しい事はわからないが身辺警護ならできると思うんだ」と言うと兄様が「ちょうど良かった、最近なにかと物騒でな、そういうのが欲しかったんだよ。」と魔界から来た魔族たちとの生活が始まった。それが知らず知らずのうちに運命の歯車を回していたなんて誰もその時は分からなかった。
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