第1章

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中に入ると発券機の前に和花ちゃんがいた。俺は写真のオムライスプレートにしよう。 和花ちゃんはまだ決めかねていたから先に押さして貰おうと手を伸ばした時彼女も同時に押そうとしたようで、和花ちゃんの指を触ってしまう。 あっ! 一瞬、電気が走ったのかと思ったけどこれは違う。 でも、どうして動悸がするんだ? 「お先にどうぞ。」 一声かけられて、やっぱり優しいなと思っていると、ん?何かジッと俺の事を見てないか? あ。返事か? 「ああ、ありがとう。」 返事をしたのにジッと見てるし…。 目を離す事が出来ずにいると、俺の背後からクマさんが声をかけた。 和花ちゃんは直ぐ発券機を押し俺も後に続いた。 席に着くとテルが仕切り始める。 「ね、どうだった?今日の雪、滑りやすかったよね?」 テルの方に顔を向けていたのにいきなりこっちを向くから目が合った。 クルクル表情が変わって可愛いな。 「ねっ?いーい?」 幸せな気分でいたのにテルに壊される。 何だよテル?
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