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(パンジー、あなたは何を迷ってるの?)
「それで今回の情報に寄れば、かなり執念深い生物だ。
皆、油断するな。もう一度武器、防御服の確認しろ」
月島部長の発声だった。総勢二百人の部隊である。
彼らは指定されてた場所へ移動した。
私と月島さんは共に行動したが、「俺がルビーさんを護
るから安心しろ。それとこの仕事が終わったら、デートし
ないか?」と、言われたものの、どちらも無理と思った
私は態と仕事に集中した。何て返事していいか……
暫くして妙な音がした。
「ザザザザザッ」それは草叢を這う音だった。私達は武器
を構え警戒した。敵はなかなか手ばしこい。
公園に罠をしかけてあったが、地面を這う宇宙生物に殆ど
効果なしと見切った私は、気を集中させ気配を窺った。と、
その時、月島さんが銃撃した。彼の予想は的中し数匹射止
めたけれど、その仲間が反応で集まってたと、彼は気付か
なかった。
「ルビーさん。俺はこっちへ進む」
月島さんは直感で一人奥へ進んだが、私は危険を察知し
彼を呼び止めた。
「月島さん。一人で行ったら危険です!」と、目一杯叫ん
だけれど無駄だった。しかしながら私を護ると言った彼の
言葉は、やっぱり当てにならず数人の部隊と置いてかれ
た。
「大丈夫。自分の身は自分で守りますから」って、呟けば、
「ザザザザザッ」と、連続音がして私達は宇宙生物に囲ま
れた。
「お願いよ。気持ち悪いからこれ以上近寄らないで!」
それらはゴキブリに似た座布団くらいの宇宙生物だった。
「この辺が臭うぞ」月島さんは警戒しつつ進めば、「月
島!」と、囁く声がした。草茫々の平地にルチルさんが
いた。
「はっ? ガキが来る必要ないだろう」
「言っとくけど社長命令なんだ。僕に分かるわけないだろ」
「そこまで必要だったか?」
「銃を扱った者は皆ここだよ」
二人の緊張は高まり背中合わせになったが、相変わらず
「ゴソゴソ、カサカサ」音がする。
「ほーっ。それは災難だな。で、俺を撃つな」
「おっさんこそ、間違えて撃つなよ」
「言ってくれんじゃねーかよっ!」と、二人は次々銃撃し
た。ところが真っ黒な塊りがいきなり上から彼らを襲撃
し、それは紛れもない宇宙生物の大群だった。
「わあぁぁぁぁーっ」二人は咄嗟に身を屈めたけれど、月
島さんの酷い叫びが耳を劈いた。一方ルチルさんは極めて
冷静だった。
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