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けれど意外なことに、西内は全く困ったような顔はしなかった。
むしろ、笑っていた。
「ご存知ですか??ブルーローズには他にも花言葉があるんですよ」
「??……」
「それはーーー」
「!!」
「純也様、私は貴方の専属として存在します。ですから、周りが何を言ったとしても、私はいつでも、どんなときでも、必ず貴方の味方です。それだけは、絶対に忘れないでください」
そう言われたあのとき、俺はお前のことを信じようと、そう思ったんだ。
「小崎家の人間にたった一億を寄越すなんて舐めてんのかっ!!こっちは腐るほど金があるんだよっ!!」
茎は全て取って花だけになっているため、緑の芝生だったはずの病院の庭は、どんどん青色へと染まっていく。
一億円分のブルーローズは何度ヘリから撒いても、一向に減らない。
「あの手紙も何なんだっ!!まるで死ぬみたいなこと書いてんじゃねーよっ!!」
それでも俺はひたすら減らないブルーローズを西内目掛けて投げつけるように撒く。
西内にいつも説教される汚い言葉遣いと共に。
たぶん俺は期待していた。
またいつものように、鬱陶しい説教をデカい声でしてくれるだろうと。
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