第1章

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鎌を振り下ろそうとしたとき、悠斗の口から鮮血が吹いた。 悠斗の前にいた男がボフンッと煙を上げ消えた。 悠斗の背から、指先が抜けていた。 貫きつつも、指先は焔を宿していた。 ゆっくりと傾いていく悠斗の脇から、焔を宿した五本指が揚げられる。 手の根元には、ビニール袋を被った男の顔が覗いていた。 「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ………[ガシッ]…ヒャ?」 男が悠斗を見た。 心臓を貫通されながらも、悠斗は男の腕を掴んでいたのだ。 「お、俺は不死身だぞ!二人とも今だっ!」 悠斗の口から、血と怒号が放たれる。 同時に間合いを詰めていた葉とサフィオが斬りかかるが、 「コピー、『宝石』」 男と二人の間に白い宝石の壁が現れ、二人の攻撃を阻んだ。 「コピー、『透化』」 スゥ………スカッ! 「なっ!?」 悠斗を貫いていた男が消えた。 悠斗が首を振り男を探し、見つけた。 消滅していく宝石の壁の向こう、サフィオと葉の真後ろ。 「イ・マ・ジ・ン『プラズマ』」 両掌に高電流を出現させた男が二人の背に手を 「『ガーディ』、『フェザーサークル』 !」 キィィン、バリバリバリバリッ! 二人の目の前に透明の壁、結界が現れ、男の攻撃を防いだ。 茶色い羽根が悠斗の周りに円を作り光る。 悠斗の傷がみるみるうちに回復していく。 「たく、夜勤中に電話がかかってきた時はイタズラと思っていたが」 上空から声。 上を見上げるとそこには、 「結構、大変なことになってるな。」 魔剣学園 魔法学科担当教師タランチュラ・ホークが夜空に浮いていた。 「ЖГМД∝∵И∞∮∴??♯♪?⊿?」 「あ?何て言ってるかわからないぞお前。」 背中の翼を羽ばたかと思うとタランチュラは男の背後に現れ、首をガッと掴む。 「主と聖霊の御名において、退けぇッ!!」 バァンッ!と、男とその首を掴むタランチュラの手が眩しいほど光ったが 「?????、?」 男に、何も変化は起きなかった。 「チィッ、ほとんど効いてねぇ!コイツ魔のモノじゃねぇのか!?」
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