第1章

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「あ、アホだろ二人とも、二人で組んで俺を怖がらせようとしても無駄だっての!」 目尻に涙まで滲ませた悠斗は、自室に戻る間も笑っていた。 部屋に戻っても思い出し笑いをし相棒の小悪魔デビィに怪訝な顔をされていた。 サフィオが笑う悠斗を部屋に送り、目をふと窓の外に向ける。 すでに夜となったそとの路地に立つ街灯が、道のタイルを搾って照らす。 光の向こうの闇には、四つ足の猫が立っていた。 頭が大きな猫の影だった。 サフィオが目を凝らそうとすると、猫は逃げていった。
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