第1章

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夜は黒い幕で学園を覆っていた。 まだまだ夏の暑気が残り、湿気と混ざって葉の肌に絡みつく。 実に不愉快だ。 夜の左手には愛用している両手剣を握っている。 暗い廊下に射し込む月光に、剣の刃が反射して光る。 横には刀の型の宝石を持ったサフィオがいた。 二人は学生寮の外に面した階段を下っていく。 「おい悠斗、来たぞ!無事か?」 ドアを叩いても反応がない。 「おい悠斗!」 叩くのをやめドアノブを回すと、あっさりと回った。 ノブを握ったまま葉が横を見ると、サフィオと目が合った。 目で合図して葉がドアを引いた。 「入るぞ悠斗。」 と剣を構えた葉が入っていく。 後ろからサフィオが続く。 部屋の入口に面した石板張りのキッチン。 悠斗かそれか相棒の小悪魔デビィが食事をした後なのか、洗い途中の皿が置かれていた。 生活あふれるキッチンの先、三分の一に開いたガラス戸があった。 開いた側に、奥の部屋の様子が見え……… 「ウオォォォォォォォッ!」 「ウヒャ?¢¥∋??∪┓┗!」 キィィィィィン! 部屋の中で悠斗とビニール袋を被った男がガンブレードと手刀でせめぎ合っていた。 Side End
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