第1章

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2215年 1月 7日 戦争が始まった。 平和を重んじる国、ルアンファスファは過激ともいえる思念を持つ機械大国 ウルウェラによって激しい攻撃を受けた。 それによって産業は停滞し、僅かに残った資源で生活していくよりほかに無くなってしまったのだ。 その状況を唯一打開できる道として、空船〈クラシー〉に戦いが委ねられた。 彼らは自衛隊でも傭兵部隊でもない。世界の秩序を守る神、その御子を守護する役目を与えられた集まりであった。 何故彼らが戦線を受け持つことになったのかは、あまり知らされていない。 これは、彼らの持っている力が強大であり、そして重要機密とされていたためである。 その力の名前は、「アルマ」。(本来は神の子を守るための)戦闘用機械である。機械の力は機械で滅するという、政府の勝手な考えによるものだった。 その乗り手も、身寄りのない者たちを集めたものであり、彼らの意思は反映されていなかった。 2216年 1月 6日   明日で戦争1周年になる。 まだ 終結していない。
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