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「はぁ、ならば寄付っていう手もあるのでは?」
その謎の紳士は身なりがとても良かった。
どこかのお偉いさんといった感じで品があり、ミステリアスな大きな瞳は嘘をついているようには見えなかった。
3杯目のお酒で程よく酔いが回っている頭では警戒心も働かず、つい思ったままを口にした。
「やはりあなたは思った通りの人だ! 失礼ながら先ほどあなたがマスターと話している会話が聞こえてしまいました。無礼を承知で申し上げますが、お金が必要と見える。あなたに差し上げられるのは100万円ですが、それでもいくらか足しになるはずです」
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