第1章
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私は現在、一億円の海の中にいる。 大金を手に入れたら一度はしてみたいこと、それは札束の海に埋もれることだった。 正確には一億円では浴槽が一杯にならず、密閉されたポリ袋に札束を入れて、お湯に浮かべただけの状態なのだが。 なんともまぬけに見えるだろうが、大変満足している。 私には、これが充分海なのだ。
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